チェロを大人から始めるにはどうしたらいい?教室や楽器選びのポイント

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47歳からチェロを始め、2年半後にアマチュアオーケストラに入団して13年のじゅんです。


チェロは、その深く豊かな音色で、多くの人を魅了する楽器です。中年以降から新しい趣味を始めるのはとっても勇気がいりますが、私の人生で最も良い選択をしたと思うことの一つです。

今回は、私のようにチェロを大人になってから始める方に向けて、どのように始めたらいいのか、何を用意すればいいのか、そしてズバリお金はどれくらいかかるのか、私の失敗談も含めて解説します。参考にしていただけたらと思います。

それでは習い始めのステップからお話ししましょう。

大人がチェロを始めるための3ステップ

ステップ1: 教室を選ぶ&先生との相性を確かめる(目標を共有していただけるかは重要)

チェロは独学で学ぶこともできますが、最初はプロの指導を受けるのがベストです。近くの音楽教室やオンラインレッスンを探してみましょう。特に、大人向けの教室や、個人レッスンに対応しているところが最適です。
家や職場から通いやすい場所を選び、体験レッスンを受けてみて、先生との相性を確認しましょう。
通うのが難しい場合はオンラインレッスンも検討し、自分のライフスタイルに合った形を選びましょう。

レッスンのペースは週1回、月3回、1回ごと予約、などといろいろありますが、自分のペースにあった間隔で通えるのが良いと思います。

車を使って通う方は、近くに駐車場があるかも確認します。

お仕事帰りにレッスンに通う場合は、自分の楽器を持って行くことができないので、貸し楽器があるかどうかも確認します。

【じゅんの失敗談】私は当初から地域のオーケストラに入るのが目標でチェロを習いに行きました。近所で見つけた先生は有名オケののOBで、引退されたおじいちゃん先生でした。

高齢超初心者の私は恥ずかしくて、とても先生に「オーケストラに入りたい」という目標を話すことができず、それでもそのうち話せる時期が来るだろうと漠然と思いながら練習を積みました。

1年半が過ぎ、ポジション移動もだいぶ滑らかになってきた頃、恐る恐る「先生、今すぐとは言いませんが、もう少し上達したら、地元のオーケストラに入って弾いてみたいんです」と言ってみたところ、なんと!

「それはとんでもないですね。大人から始める方は、個人差はありますけれど、まあ7,8年以上は修行して、皆さんのご迷惑にならないようになってから考えたらいかがですか」とおっしゃいました。ガーン!

7,8年経ったら私は何歳?…。アマチュアオーケストラは、職業でなく、音楽好きの人たち集まりで、それは上手いに越したことはないでしょうが、そんなに間口の狭いものでしょうか?やってみてどうしてもできそうになかったり、ついていけなくて辛くなったのなら辞めて、自分で楽しむことにすれば良いことではないのでしょうか。

先生はプロオケ出身なので、下手な生徒が誰に師事しているのか知られて恥をかくのが嫌だったのかな?それともオケで下手な人にとても迷惑をかけられた嫌な思い出でもあるのかしら?…

ですが、私の人生は私のものです。私はオケに入りたくてチェロを始めたのです。

先生には熱心に指導していただき尊敬していましたし、その教室の生徒同士のコミュニティも温かくて楽しく、惜しかったのですが、ここは自分の希望を優先することにしました。 

他の理由で円満に教室を辞め、翌月から「オケに入りたい」の希望を前面に出して、その夢に向かって協力してくださる先生を探して、教室を移りました。

オケに入ったら入ったで、初めの頃は特に、先生にオケで練習している曲の指使いなどを一緒に考えていただくことも多かったので、それは大正解でした。

もしチェロを始めるに当たって、私のような目標や希望がある方は、初めからそのあたりを確認してから教室や先生を決めることをお勧めします。

ステップ2: 楽器をレンタルまたは購入する

まず、チェロを手に入れる必要があります。チェロは購入すると高価ですが、初めての場合、続けられるか見極める間はレンタルもおすすめです。レンタルなら、毎月の費用で楽器を借りることができ、万が一続けられなくてもリスクが少ないです。レンタルサービスを利用して、実際に楽器を試してみてから購入を検討すると良いでしょう。
教室の先生や、楽器店に相談するのが良いでしょう。

続けることを決めたなら、レンタルのままではお金の無駄になるので、その時点でなるべく早く購入を考えましょう。当ブログおすすめの楽器などはのちに述べます。

【じゅんの失敗談】私の場合は、あまりにチェロをやりたい気持ちではやりすぎて、まず楽器店に行ってその時持っていた貯金を全部はたいて楽器を買ってしまってから教室を探したという、いきなり清水の舞台から飛び降りるような、考えられないようなお馬鹿さんでした。はい、もちろん後に関係者全員にあきれられました…。 「普通は、先生を決めてから楽器の相談をして、買うものでしょう⁈」

それでも、その時買ったドイツ製の楽器はずっと大切に使っていて、良く鳴ってくれるので、まあ運もよかったのでしょう(笑)。

ステップ3: 基礎から丁寧に学ぶ

チェロは初心者でも始めやすい楽器ですが、正しい姿勢や指の使い方を最初に学ぶことが超重要です。
私も、初めの2か月間くらい、開放弦での弓の往復(ボウイング)ばかり、先生に指示されてやっており、夫にあきれられていましたが、今は正しい弓使いをマスターするために、それが必要だったのだと心から思います。
最初から無理をして独学で進めると、後々直すのが大変な癖がついてしまうことがあります。基礎をしっかり学び、少しずつステップアップしていきましょう。

チェロを始めるときに必要なもの、費用概算

チェロ本体

価格は、これはピンキリですが、初心者が弾くのにも20万円~くらいの予算が必要かと思います。

私の通っていた教室の生徒さんでは、安心の国産品、鈴木バイオリン製のチェロ の方が何人かいらっしゃいました。

当ブログのおすすめはこちら。「Andreas Eastman VC100 セットチェロ」です。25万円ほどで楽器・弓・ソフトケースがセットになっています。

老舗クロサワ楽器店で扱っている、量産品ではありますが、リーズナブルな価格と高い品質を兼ね備えたモデルです。実はこのモデルは私の通う教室内でのレンタルチェロとして使われているのですが、とても弾きやすく、明るく張りのある音が魅力的な楽器で、ちょっと気難しい自分の楽器よりも実は弾きやすかったりします。楽天市場でも買えます。

ただし、好みも予算も楽器の個体差もそれぞれですし、ご自分で納得なさってご購入くださいね。

チェロの大きさは、バイオリンと同じように分数チェロというものもあって、楽器によっては、身長によって最適な大きさが選べます。

3/4   135cm~155cmくらいまで

7/8   155cmくらい(小柄な方や女性用)※この大きさがあるメーカーはまれ

4/4   160cm以上

私は身長155cmで、手も小さいほうなので、楽器を買うときには3/4か、フルサイズか迷ったのですが、楽器店にあるチェロはほとんどが4/4のフルサイズで、3/4を探すとなると、選択肢がとても狭まることと、大きいほうが音も豊かですよという楽器店の方のアドバイスもあり、普通のフルサイズのものを購入しましたが、全く問題ありません。

楽器店で試奏をさせてもらって購入するのが一番良いのですが、なにせこちらはまだ人前で弾くなどとんでもない初心者。なので、先生と一緒に行っていただくか、できれば楽器店の方に弾いて聴かせていただくのが良いと思います。

楽器は高価なものですので、一度買ったものを生涯使い続ける可能性もあります。事実私も好むと好まざるとにかかわらずそういうことになると思います(笑)。ですから、完璧は無理としても、もやもやとした不満を抱えたまま購入することはせず、できる範囲で気に入った楽器を見つけましょう。

一期一会、良い相棒と出会えますように祈っております!

上に上げたEastmanのチェロセットには弓もついています。

初めはセットの弓で始め、慣れてきたら弓を少し上等なものに買い替える方も多いようです。私もオケに入団してから2年ローンを組んで弓を新調しました。やはり弾きやすくなり、音が生き生きしてクリアになった気がします。

弓も、ちゃんとしたのを買うとなると結構なお値段です。これもピンキリですが、10万円~くらいでしょうか。

ちなみに、Eastmanのチェロ弓には、弓ケースが付いています。(ソフトケースには弓ケースごと収納するため)

ケース

Eastmanのチェロにはソフトケースが付いていますが、外を歩いて運ぶことが多い方は、少々ぶつかったり雨に濡れてもそれほど心配しなくていいハードケースをお勧めします。ハードケースの場合は、弓用のケースは必要ありません。

ハードケースはとてもカラフルな色が揃っており、背中に背負うと一人前のチェリストになったような、自己満足にちょっぴり浸れます(笑)。

ソフトケースは2~3万円、ハードケースは10万円~くらい。

松脂

弓には馬のしっぽの毛が張ってあり、そこに松脂を塗ることによって弦との摩擦を生じさせ、音が出ます。2千円~

ストッパー

チェロの下にはエンドピンという棒が出ていて、その先を床に刺して固定しますが、会場によっては床が傷つかないようにストッパーが必要な場合があります。2千円~

教室、先生にお支払いする入会金・月謝

教室によりますので、お目当ての教室のHPなどで調べて確認しましょう。

教本

練習用の教則本や、小曲集など。 

教室の先生にお聞きするのが良いでしょう。 1冊2000円~

発表会などのイベント費用

教室によると思いますが、発表会、合宿、勉強会などが考えられるでしょう。

楽器のメンテナンスにかかる費用

弦がA,D,G,C線の四本あり、切れなくても数年に1度くらい替えるとよいと言われています。

弓の毛替えは練習の頻度にもよりますが、少なくとも年に1度は替えるのがよろしいようです。

チェロを始めるにあたっての費用概総額

特に楽器本体のお値段がピンキリなので、正直人による、ということになるのですが、最低30万~の予算を組んで、ずっと使い続けられる楽器を手に入れるのがよろしいかと思います。

チェロが大人になってから始めてもいい理由は、この辺の予算が自分なりに自由に組めるから、ということもあると思います。

まとめ


大人からチェロを始めることは、忙しい生活の中でも自分自身を癒し、成長させる素晴らしい趣味になります。チェロを通じて、音楽の楽しさや新しい友達とのつながりを感じることができるでしょう。
最初は不安かもしれませんが、新しい世界に踏み出すワクワクを糧に少しずつステップを踏んでいけば、きっと楽しめますよ。

チェロの世界へようこそ!

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